シラノ・ド・ベルジュラック

SCOT / スコット

SCOT

  SCOT(Suzuki Company of Toga)は、1976年(昭和51年)に東京から富山県利賀村に拠点を移し、合掌造りの民家を改造した劇場を利賀山房と名づけて活動を始めました。
  その後、利賀村と協力して、野外劇場・稽古場・宿舎などを増設。利賀におけるSCOTの活動は世界の注目を集め、利賀村は一躍、世界の演劇人に聖地の一つと言われるようになりました。1982年には、日本で初めての世界演劇祭「利賀フェスティバル」を開催(1982-1999)、毎年世界の舞台芸術家が利賀に集まり、スズキ・トレーニング・メソッドの訓練や作品づくりの稽古をしています。
  世界は現在、グローバリゼーションという社会構造の急激な変化に見舞われていますが、この変化は私たちの生活の裡の守るべきもの、捨てるべきもの、新しく創り出さなければならないもの、それらは何かを考えさせ、かつ、行動することを私たちに迫っています。SCOTは、2008年から再び利賀村を拠点に、この世界の変化に呼応する新しい活動を展開しています。
  その活動の独自性は、以下の四点に要約できます。
一、
日本では、まだ成立したことのない多国籍のメンバーによる国際劇団として活動していること。
二、
日本では例外ともいえる演劇活動のためのあらゆる施設を擁していること。また、創造活動の精神を阻害しない劇場・稽古場・宿舎などの運用のルールを確立し、国際交流ではなく、国際化した地域を成立させていること。
三、
日本人による日本語の舞台だけではなく、国際化時代における芸術文化活動の未来を先取りした多言語の舞台をも生み出し、日本のみならず、世界の芸術文化に携わる人たちに刺激を与えていること。
四、
利賀村での公演については、観劇のための入場料というものはなく、SCOTの利賀村での活動自体を支援していただくという形態をとっていること。

SCOTの軌跡

  鈴木忠志を中心として、別役実、斉藤郁子、蔦森皓祐らが1966年に東京都新宿区に早稲田小劇場を建設し、同名の劇団を創立。『劇的なるものをめぐって』シリーズをはじめとして次々と話題作を発表。1960年代から始まった新しい演劇運動の中心的存在として活躍しました。
 1976年に活動の拠点を利賀村に移し、劇団名をSCOTに改称。『リア王』、『ディオニュソス』、『廃車長屋のカチカチ山』ほか、多くのSCOTの代表作が生まれ、その作品は世界各地で上演されています。また、利賀の野外劇場でしか上演できない、日本初の花火劇『世界の果てからこんにちは』、モスクワ芸術座や、アメリカ4劇団合同制作による『リア王』、ドイツ・アメリカ・韓国・日本の4カ国の俳優が出演するSCOTの『リア王』、ロシア・タガンカ劇場の『エレクトラ』などの舞台が、鈴木演出によって創られたのも、この利賀村の本拠地です。
  1972年にパリ世界演劇祭で初の海外公演を行なって以来、日本を代表する現代劇団として、これまでに31カ国84都市で公演を行なっています。

  現在、利賀村は2004年の市町村合併により南砺市利賀村になっています。また、SCOTの活動する主要な施設は、富山県に移管され、施設のある一帯は富山県立の利賀芸術公園とよばれています。

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